室内でLEDを使ってガーデニング!ピンクにしたくない!なるべく植物育成LEDを使わないで普通のLEDでやるには?
植物育成用の白色LEDって高いし、数万するのとかあるし、普通のLEDでも植物栽培に使えないかな?
赤色LEDは白色LEDはに比べれば安いけど、見た目が微妙・・・。
室内ガーデニングにはまっています。調子に乗って野菜も育て始めた(下記記事)。
増えていく植物に、高額なLEDをたくさん与えることはできない・・・。
ってことで、まずはじめに、植物育成用LEDのウリである「植物育成に最適なスペクトルです!!」ってどういう意味か理解する必要が生まれました。
スペクトルって何?
光は波。 目は380nm(ナノメートル)~780nmの波長の範囲を感じることができる。
光のスペクトル(分光分布)|色と光の知識(カラーストーリー)|日本電色工業
可視光線が、もっと波長が短くなると紫外線で、もっと波長が長くなると赤外線になる。
フルスペクトルとは?
太陽光は、紫から赤まで連続するすべての「色光」を持っているので「フルスペクトルの光」と呼ばれています。フルスペクトルの光は太陽光以外には白熱電球や特種な蛍光ランプなどがあります。
フルスペクトラムとクールホワイト蛍光照明の比較実験
1973年オットと環境衛生照明研究所はフロリダ州サラソンで、一年生の教室を四つ選んで研究を開始した。X線の放射を遮蔽したフルスペクトル蛍光照明と、比較対照用の標準的なクールホワイトの蛍光照明が、同じ造りの二つの教室に据えつけられた。クールホワイト蛍光照明の教室では、活動亢進、疲労、イライラ、注意力散漫を示す者がいた。しかしながらフルスペクトル照明の教室では、成績全体のみならず、生徒の態度や教室の雰囲気が、新しい照明に替えられてから一ヵ月のうちに著しく改善された。
植物に必要なスペクトラムは?
光を感じるための特別なタンパク質を、光受容体という。
主な光受容体であるクロロフィルは青色(470nm)と赤色(660nm)の波長を吸収する。
緑色の波長を反射しているから、人間の目には緑色に見える。
参考: http://j-mcr.net/tech/application/data/led_syokubugtsu.pdf
赤色と青色で効果は違っていて、
- 赤色:養分を蓄える
- 青色:組織を形成する
光に対する植物の反応はおもに2つ、
- 光合成
- 光形態形成
があるらしい。
光合成には赤い光の光がいちばん大きいけれど、
葉っぱや花の形成なんかには青色がとても大事ってことらしい。
光形態の形成というのは、葉の展開、種の発芽、花芽分化、開花...などの植物の変化を誘発するかどうか、ということで、 これに青色の光が関係しているらしい。青い光でしか効果がないものの代表は光屈性で、青色光受容体フォトトロピンが光を感じて光のほうを向いているんだそう。
赤が過剰だと葉っぱばかりで徒長してしまうし、
青色が多すぎると成長が抑制されてしまい、早い時期に花がつくらしい。
わたしは、スーパーにならぶ植物がなんで一気に咲いているのか不思議だったけど、今思えば青色LEDとかで調整していたのかな?
色の割合は?
葉もの野菜では、赤:青が10:1くらいがいいらしい。
Inadaら5)のレタス,ハツカダイコンの試験ではR/B比10またはそれ以上が成育に効果的とし,高辻ら6)のLEDによるサラダナの試験でも,R/B比10が効果的なことを示している。概して,赤色光に青色光を10~20%混光することが効果的とされている。
下図は白色LEDと青色LED,赤色LEDのスペクトルのちがい。
光源利用のてびき より
これを見ると、昼光色白色LEDは青色のスペクトルを含んでいるけど、赤色のスペクトルが欠けていることがわかる。いっぽう電球色は青色が少ないけれど赤色は多い。
じゃ、普通の昼光色LEDを買ってきて、赤色LEDと一緒に照射するとか、普通の電球色LEDと青色LEDとを一緒に照射したらいいのかな?
あるいは、白熱電球のスペクトルが
https://www.naro.affrc.go.jp/flower/research/files/light_source_guidance_201403.pdf
のようなので、白熱電球と白色LEDの組み合わせもアリかもしれませんね。まあでも白熱電球は生産縮小してるし、熱くなるからパスかな・・・。
点灯時間は?
https://www.jstage.jst.go.jp/article/lsj1973/24/4/24_4_507/_pdf/-char/ja
高辻 正基らの「レーザー植物工場の提案」によると、一週間ずっと点灯し続けたものの成長速度は, 1日9時間照射したものよりも、1.4倍速かった。
これは照射時 間が長かったために,光 合成量が多かったことと,赤 色 光の成長促進効果が現れたものと考えられる。
というわけで、なるべく長めに放射したほうが大きさだけならはやく育ちそう。植物にもよるんだろうけど。
どれくらいの光が必要なの?
これは、もちろん植物によるんだけど、
LEDなどの人工光で観葉植物の室内栽培 アーカイブ - an amateur botanist
によると、
植物ごとの光補償点(植物の呼吸量と光合成量が釣り合うポイント)ってのを調べればいいみたい。
この記事によると、クレマチスは2000ルクス、ポトスは400ルクス、モンステラは600ルクス。レタスは1500~2000ルクス。結構明るくなきゃいけないんですね。
まあそれがわかっても実際の明るさは測れないから・・・照度計をポチってみました。5000ルクスまではかれる。
届いたらまたレビューしようと思います。
ルーメンとか、ルクスっていう光の単位って?
ある面を通過する光の束を定義する単位lm。 lx(ルクス)は単位面積あたりの光束をあらわす。(lx = lm/m2)
花芽の形成はどうしたら促進される?
花を作るか、作らないかは日長が制御しているので、
一般的には日長時間12時間を境に以下を短日植物,以上を長日植物,その他特定の日長で花芽分化を起こす中日植物に分類される。
自然の条件下で花が咲く季節にあわせて、冬なら照射時間を短くしていく、とかしていけば良さそう。
紫外線の効果
太陽光には、紫外線が含まれている。日焼けしたくない女子としては、紫外線が含まれるライトを部屋には置きたくない。
植物にとってどういう効果をもたらしているのか?ちょっとだけ調べた。
ご存知のように、紫外線は可視光域に近い方から、UV-A(315〜400nm)・UV-B(290〜315nm)・UV-C(波長280nm未満)と分類されています。紫外線の効果は、動物では概ね波長が短いほど有害とされています。その理由は、波長の短い光のうち特にUV-Cの光は細胞のDNAにダメージを与えるために、細胞が死んだり、突然変異を起こすからだと考えられています。UV-Cの光が細胞に有害であることは、植物も動物と同じです。
一般的には、ある程度のUV-Aに相当する光があったほうが、葉の伸展(葉がイキイキと広がること)や徒長抑制(しっかりした株に育つ)には有効であるといわれています。ただし、UV-Aがカットされても、より長い波長域の青色光が十分な強度であれば、多くの植物では正常に成長が調節されること多いので、かならずUV-AあるいはUV-Bの光がなければ植物は正常に成長しないということではないと思います。
植物の生長に紫外線や赤外線は有益か有害か、必要か不必要か。 | みんなのひろば | 日本植物生理学会
徒長抑制効果は青色スペクトルの効果とかぶる。青色スペクトルは白色LEDに含まれている。
というわけで「青色スペクトルがあれば、紫外線はそんなに必要ない」という結論になりそう。よかったー。
結論
こうなりました。
赤色LED ー> ネットで買う。(実は英語ができる人なら、海外で買うと送料込みで1個あたり200円くらいで買えます!英語キーワードはplant grow light red)
白色LED ー> 普通の昼光色LEDを買う。
赤と青の割合ですが室内で育てる分、多少青多めがいいかもしれませんね!あまり大きくなりすぎても置きにくいので。だから赤色led + 白色led2個くらいの構成にしようかな〜。
それで、これらを
これでカーテンレールから吊るす!という計画です。
赤色LEDよりワット数の高い白色LEDを隣に並べれば、色が混ざって温かみのある白色になるだろう、という計算です。
また届いたら記録しようと思います。
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らへんが良さそうでした。
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